著書は世界的にサムスンが3流企業と言われていた時代に、サムスンで活躍した日本人です。サムスン関連の本が好きな方なら「サムスンの決定はなぜ世界一速いのか」という本は知っているかもしれません。本書は簡単に要約すれば、サムスンは躍進しているけど日本の製造業が躍進できない理由はなぜ?という事を問いかけます。ただ、本書が出版されたのが2014年の6月頃ですが最近のサムスンは円安ウォン高の影響を受けて経営は厳しいようです。「サムスン・クライシス 内部から見た武器と弱点」という本が出ているので、そちらもチェックした方が良さそうです。

本書では名著「イノベーションのジレンマ」の一部分が紹介されてますが、つまり日本の製品が売れない理由はそれだと言います。簡単に言えば、あるレベルまでの技術の向上はユーザーに求められているけれど、次第に顧客が望むものよりも高いスペックの物が出来てしまう。つまり、イノベーションのジレンマですよね。

韓国メーカーが優れている理由は、この嗅覚だと言います。つまりユーザーが望むものを的確に捉える力ですね。本書では「もの」と「つくり」という言葉に分けられて紹介されていますが、日本はつくりという部分は強みであるものの、ものという部分が弱い。

一昔前であれば一つ一つの部品を緻密に構築する事が製品の完成度を高めていたけれど、電子部品で制御された今の時代では、その強みは弱みに変わる。CGの技術を駆使すれば、熟練工でなくても精密な設計を短時間でこなせる時代か来たわけです。

昔のソニーのウォークマンのように社内が反対しても創業者が力で製品化し、それが大ヒットする。最近ではアップルのスティーブジョブスのように、自分が作りたい物=世界で売れるという例もありますが、世界で勝ちたかったらある程度の仕組み作りは必要だよ。というのが、本書の解だと思いました。ただ、2000円越えでこの価格は少し高いかな、、?
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