第二次世界対戦中にアメリカ軍とドイツ軍との戦いにおいて伝説を残した戦車「フューリー」をモチーフにしたブラッドピット主演作品です。戦争映画は割と名作が多いジャンルだと思います。ただ、戦争=死の歴史であるわけで、その扱いはとても難しいという事は事実だと思います。正しい映画は名作と呼ばれますが、正しくない映画は駄作と呼ばれます。本作は評価をするのが非常に難しい映画でした。ある意味では正解ですし、ある意味では不正解の映画です。

●あらすじ。

第二次世界大戦中、アメリカ軍はドイツ軍の敵地潜入していた。ドイツ軍の戦車に阻まれながらも戦いを続けていた。そこで活躍していたのがアメリカ軍の戦車部隊。その戦車のフューリーを率いるコリアー(ブラッドピット)は、同乗する部下共に、ドイツ軍の占領地に潜入していく事になる、、。

●感想。

まず実話をベースにした作品だそうです。そして現役で稼働する唯一の本物を映画のために借りたという話を聞きました。で、本作の話なんですが、序盤は凄くいいんです。冒頭のシーンでドイツ兵を倒して、そのドイツ兵が乗っていた馬を解放する。おっこれは何かあるぞ。と思ってストーリーを見て行くと、戦車同士の戦い。その本物さながらの弾丸戦は本当に手に汗握る展開です。

でも終盤に近づくにおいて、あれ?何か違うぞ、、という展開になってくる。そう、戦争映画を描きながら戦争について語るものが殆どないわけです。主演ブラッドピットと書きましたが、本当にブラッドピットをかっこ良く映すための映画です。冒頭で敵を殺せない新人兵士に対して、捕虜のドイツ兵を殺せと命じるわけです。この辺からおかしくなってくる。

戦闘では終止、次々にドイツ兵を殺せと命じるコリアー。それを喜んでいるような仲間。そして、物語終盤の見せ場である300人のドイツ兵との1台のフューリーと戦い。

この演出は派手でで、それはそれで見所もあるんですが、本作の問題点は「戦争に対して何も語らない」という事です。例えば、プライベートライアンではトムハンクス演じる司令官が殺されて「お前は生きろ」とマットデイモン演じる兵士に言う。そして場面は展開して老人の姿になって(こんな思い出もあったなと回想するシーン)があるわけです。そこに、実は戦争というのは人と人との戦いだったんだという問いかけがあるわけです。

似たような映画では「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」あたりがそうですね。

でもフューリーの場合、本当にアメリカの兵士がドイツ兵士を倒して、それだけで終わる。結局最後は人を殺した奴は英雄だった、という事で終わるわけです。一応、最後の最後で「ドイツ兵も人間の感情があったんだ」という演出があるわけですが、冒頭で「ドイツは総力戦を展開し、国民全員が兵士なった」というテロップを入れているのに、あれは無いです。結局、ブラピがかっこよく映ればそれで良かったという映画です。別にフューリーでもヒョーリーでもホーリーでも成り立つ映画です。

ボクは見ていて、ドイツ兵にもアメリカ兵も感情移入できませんでした。
ただね、ブラピはめっちゃカッコいいです。(笑)
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