アップル系の本は数多く出版されている。それこそ玉石混淆で、名著から駄本まで無数にある。誰もが認めるようにアップルに関する本でもっとも有名な本はジョブズの伝記である「スティーブジョブズ」でしょう。ここに異論は認めない。そして、それに匹敵する本が本書「アップルvs.グーグル: どちらが世界を支配するのか」いゃ〜面白かった。一気に読破して、もの凄い余韻が襲ってきた。時点で「アップル帝国の正体」が名著です。



本書は別に「アップルとGoogle」の戦いを克明に綴った本ではない。題材ではアップルとGoogleではあるものの、それぞれの端末(iPhoneとAndroid)がいかに生み出されたのかに迫った本です。



●発表の日には完成していなかったiPhone。



2007年の1月。当時のCEOであるスティーブ・ジョブズによって華々しく発表されたiPhone。大きな画面にタッチパネル。そして人気音楽プレイヤーであるiPodを備えた携帯電話として世界の注目を集めた。しかし、発表当日までiPhoneは未完成だった。電話が繋がらなかったり、画面が誤作動するトラブルに見舞われていた。発表会当日には、数台のiPhoneをジョブズの元に置き、壊れたら新しい製品と変えたり、無線ではなくiPhone本体にコードを繋いでモニターに映像を投影していた。今から考えれば信じられない話だけれども、iPhoneは当時としてはあまりに先進的すぎた。たぶん、10年、いゃ20年先の技術だった。



よく、アップルの技術は任天堂的に言う「枯れた技術の水平思考」だと言われるけれども、当時のソニーやマイクロソフトが実現できのたか?と言われると疑問が残ります。







●GoogleのAndroidはお荷物。



今でこそ、GoogleのAndroidはGoogleの収益を支える大きな柱ではあるけれども、当時はそれほど熱の入ったプロジェクトではなかった。元々、Android自体はGoogleが独自に開発したものではなく、Android社をGoogleが買収したものだった。その時点で未来が明確に見えていたわけてはなく、当時としては社を挙げたプロジェクトではなかった。Gmailやマップを搭載するにも、本社の社員の協力が得られず、オープンAPIを利用していたほどだった。よく、AndroidはiPhoneのパクリだと言われるけれども、Google自体が熱心に押したものではないという事は面白い。



それまでiPhoneにはGoogleマップやYouTubeが搭載されていたけれども、ジョブズの逆鱗に触れてその後のiPhoneでは標準アプリとして外された。水爆を落としてでも倒したい、そうジョブズは言ったそうです。



●感想。



いゃーーー面白かった。本書は決してアップルとGoogleの戦いを描いた作品ではなく、それぞれの発展の過程を紐解きながらITの未来を綴る本です。今まで一度も公にされる事の無かった開発の裏側を克明に綴ってある。アップルとGoogleに少しでも興味があるなら楽しめると思います。ちょっと厚いですが、それを撥ね除けるくらい面白いです。
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