池上さんには「簡単すぎるっ!」といった批判もあると思いますが、ボクはこのシリーズが結構好きです。本作は第5弾です。大人にになって新聞以外で改めて社会のお勉強をする機会は少ないと思いますが、この本を読めば現時点で起こっている世界の問題を把握する事ができます。簡単な文章ですので、電車の通勤時間などにささっと読める内容です。



以下、備忘録程度に気になった箇所を紹介しておきます。



●新冷戦の到来?



最近は、ロシアとアメリカとの間の仲がイマイチです。発端はウクライナのクリミアが独立を宣言し、ロシアに編入された事でしょう。しかし、アメリカの大統領の任期は2期8年までとされていて、既にレームダック状態。つまりは、既にオバマに世界を変えるほどの力は無いと言えます。アメリカ側が批判するシリアのアサド政権。化学兵器の所持が話題とになってますが、ロシアはアサド政権を支持。その理由として、ロシアの軍港がシリアにあるという理由もあります。フォーブスが選ぶ世界の権力者ランキングでもオバマを抜いて1位はプーチンでした。



●安倍政権にすり寄るロシア。



ウクライナのクリミアのロシア編入の弊害として、ヨーロッパ問題があります。ロシアは資源大国として位置していますが、そのガスの多くの輸出先はヨーロッパ各国です。それがクリミアの編入によって難しくなりつつある。そこでロシアは新しいガスの輸出先として日本に矛先を向けたわけです。既に安倍総理とは4回も会談していますが、北方領土の返還と合わせてガスの輸出をしたい考えだそうです。



●スンニ派とシーア派の違い。



これは本書で一番なるほどと思った箇所です。よくテレビでイスラム教シーア派とかスンニ派とかいいますが、あまり違いはピンと来ません。イスラムだから同じでしょ?と思う方も多いと思いますが考え方が違います。つまり、スンニ派とは「イスラム教の教えを守れば誰でもOK」というもので、イスラム教の85%を占めます。そして、残りのシーア派は予言者ムハンマドの血統を引き継いでいるものだけがなれます。例えば、サウジアラビアではスンニ派。イランなどではシーア派が多くを占めています。



●イギリスが分裂する?



イギリスと言うのは正確に言えば、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合国」の略です。「スコットランド」「イングランド」「ウェールズ」が合体したもので、サッカーのワールドカップでもイギリス代表ではなく、イングランド代表のように別々に出場しているように、絆はそれほど固くはないようです。そんなイギリスで今話題になっているのが、スコットランドの独立問題です。この住民投票が可決それれば、独立も視野に入るわけです。イギリス政府は独立すればポンドは使わせない的な事を言っているそうです。



●アベノミクスの評価は?



イェール大学の浜田宏一さんは、アベノミクスの評価として「金融政策=A」「財政政策=B」「成長戦略=E」で成果を「ABE(アベ)」と言っています。



●英語が話せるだけがグーバルじゃない。



この辺には同意ですね。日本人の感覚としては、英語が話せる=グローバルという認識が強いですが、池上さんが本書で言うように英語を話せるだけがグローバルではないのです。靖国問題だったり中国問題であったり、今回の記事とボクの技量では説明できない部分もありますが、今の世界情勢を知るには良書です。なるほどっ!という感想を抱きます。この本は発売してからすぐに買うのがベストです。
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