もう何度見た事か、、。クレヨンしんちゃんの劇場版で最も評価の高い「オトナ帝国の逆襲」を改めて見返しました。この作品はどの視点で見るかによって評価が分かれる作品だと思います。子供はしちゃん視点ですし、オトナは、ひろしやみさえ視点。もっと年配だとイエスタディ・ワンスモアのケンとチャコ視点で見るでしょう。で、最近仕入れた「BSアニメ夜話」という本の中で、評論家の岡田斗司夫が面白い考察を披露していました。



今回は、その一部を紹介します。







●オトナに嫌気が差しているからオトナ帝国にハマった。



これは冒頭でマサオ君が「オトナたちのハマり具合は異常だよ」と言っていますが、何故、オトナたちは20世紀博にハマったのかのかというと、どこか現実に不満点があるわけです。それから逃れるために、自己逃避をして、子供時代を懐かしんで楽しんでいる。



●ひろしがオトナに戻るシーンの演出について。



(※映像があったら良かったんですが、著作権的にNGです。)



見た人は分かると思いますが、しんのすけたちが幼稚園バスでオトナ帝国に向かうシーン。その中で回想シーンがあると思います。ひろしが父親と一緒に自転車にの乗って、成長する毎に1人になり、高校生になり、そして恋をして別れる。最終的にみさえとの恋に発展する場面です。そこで、ひろしはしんのすけに現代の臭い(靴の臭い)を嗅がされてオトナに戻るわけです。でも岡田氏によると、その場面でひろしはしんのすけをすぐに抱きかかえるわけではなく、足を曲げていた。その場面でひろしは、戻りたくないという思いがある、その葛藤で泣いているのではないか?というのが一つの解釈なわけです。



●家に帰ってまた同じ生活が始まる。



最後にオトナたちは20世紀博から自宅に帰るシーンがあります。

しんのすけが家に帰って「おかえり」というシーンです。物語的には20世紀博の人たちも現代を生きたいと願い、ハッピーエンドという展開なわけですが、実はまた辛い生活のスタートであり、同じ1日が始まるというのが岡田氏の解釈なわけです。決して、ハッピーエンドではなくて、20世紀博の楽しかった時間を捨てて、毎日満員電車に揺られ、上司に怒られたり辛い仕事をしなければならない。



確かに、しんのすけやひまわりと過ごす時間はかけがえのないものですが、ここは必ずしもハッピーエンドではないようです。子供目線で見ると、悪と戦う正義のヒーロー物語なわけですが、実は複雑な思いが交差しているわけです。そういう視点で見るとまた面白いですよね。




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