うん、これは面白いですっ!テレビ・メディア関連の本ではかなり上位に入る本です。
テレビは何故、ネットを批判し否定的なのか。時を遡れば、孫正義さんとメディア王ルパードマードック氏が共同でテレビ朝日の買収に動いた例。そして最近では、ライブドアのニッポン放送に関わるフジテレビの買収劇や、楽天のTBS株大量取得問題。三木谷社長の「なんで買っちゃいけないの?」という発言はある意味でメディア界にとっては衝撃的な言葉でした。最近では、日本テレビのhulu買収や、フジテレビが配信する「ゼロテレビ」の例もあって、少しずつネットにシフトする傾向にはあるものの、未だにテレビの主戦場は地上波です。

テレビは何故、ネットに及び腰なのか?ネットに出れば儲かるのではないか?古い経営者の弊害か?と、ボクも思ってました。でもこの本を読んでその理由が分かりました、NHK的がってんです。つまり、

こんなに美味しい市場はテレビをおいて他に無い。
テレビの利権を手放してたまるかっ!


という事です。

●テレビがネットを嫌う理由。

テレビは正確に言えば、ネットを嫌うのではなく、ネットに番組を配信する理由が無い。冒頭で「こんなに美味しいビジネスは無い」と書きましたが、民放キー局の電波利用料は年間で数億円程度。たった数億円で年間2兆円を越える広告収入が入ってくる。最近はニコニコ動画やYouTubeに流れているという話も聞くけれど、それは正確にはネットに流れたというよりも、テレビがつまらないからネットに流れたが正確であって、例えば「半沢直樹」のように未だにテレビの影響力は絶大なわけです。これはある意味で電通タブーですが、テレビ局にとって、正確に視聴率が取られる事はダメなわけです。何となく影響力がある。2000万人に見られましたから、広告効果がありますよ。それが大切なわけです。

●地方局はネットが怖い。

地方局にとってネットは怖い存在です。もしテレビがBSで全国的に配信される時代が来れば、確実に地方の民放は破綻します。地方局はキー局から番組を流す見返りとして、電波料を貰っているわけです。麻薬によって飼いならされた地方局はもはや番組を制作する力すらない。

●ネットに配信するのもDVDにするのも同じ事。

最近、バラエティの番組「ロンドンハーツ」や「アメトーーク」のDVD化が人気ですが、実はネット配信するのもDVD化するのも手順的には変わらない。じゃ何故、民放はネット配信に及び越しなのか?という点については、つまりネットに配信しても労力ばかりかかって儲からないからという事に尽きます。

●ジャニーズタブー。

今のテレビ番組でジャニーズのタレントを見ない事はないわけです。でも、ジャニーズは厳格にネットでの二次利用を禁止してます。雑誌の表紙ですら、Amazon等では出しません。つまり、ネットで「スマスマ」が配信される事は現時点でほぼ無い。

●テレビがネットに参入するメリット。

今のテレビ番組が支持される理由は、やはり規模なんですよね。例えば、最近放送された「ロンドンハーツ」の狩野監督ドッキリ。たぶん、数千万円単位でお金がかかっていると思います。下手したら、億ですね。ネット単体でそれを黒字化する事は現時点で不可能に近い。でもそれをネット配信するテレビ側にとっては、ネット配信によって減る地上波の視聴率低下の方が怖いわけです。そももそテレビを見ない人が、じゃあネット配信になったら見るのか?クレジットで100円とか500円とか払うのか?DVDレコーダーで録画して見ればいいじゃないかっ!とも思ったりします。

改めて言います。

こんなに美味しい市場はテレビをおいて他に無い。
テレビの利権を手放してたまるかっ!


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