今や日本で最も注目を集める男といっても過言ではない。日本のジョブズ、そんな声も聞こえてくる。その男は今や世界的な通信会社となったSoftBankの社長である孫正義その人だ。本書はそんな孫正義、孫さんの経営に迫った本。10代、アメリカの大学で翻訳機を開発し1億円以上を得た。そして、ソフト卸しとして名を挙げ、数々の買収。間違いなく日本のネット環境が世界の先端を走っているのも、YahooBBで1000億円近い赤字を出した事に由来すると思うのです。そして、ボーダフォンの日本法人を当時の最高額で買収。そして、アメリカ携帯3位のスプリント・ネクステル。最近では4位のTモバイルをも買収しようとしている。そんな男の半生がここに詰まっている。

●孫正義の目標。

「20代で名乗りを上げ、30代で軍資金を最低で1,000億円貯め、40代でひと勝負し、50代で事業を完成させ、60代で事業を後継者に引き継ぐ。」という人生の目標は有名です。

●失敗の中にある成功。

まず本書からも分かると思いますが、熱量が半端ない人です。
ただ、その一方で数々の失敗をしている事でも有名です。一時は借金のしすぎで潰れるのではないか?と危ぶまれていましたが、今や通信という安定的な収入源を得て積極的な戦略に動き続けている。まぁ中国のアリババのジャック・マーはたった数十億円の投資で数兆円という含み益を取られたわけですから、ちょっとイラっときているのかもしれませんね。

で、SoftBankはその成功の裏で数々の失敗をしているのです。
例えば、有名な話としては世界のメディア王であるルパード・マードックと組んでテレビ朝日の買収に動いた事。これはテレビ朝日の反発もあって失敗。そして、あおぞら銀行やキングストンテクノロジーといった失敗。でもその失敗を上手く成功体験に結びついている。例えば、それがYahooやアリババに繋がった。SoftBankは通信会社である一方で投資会社でもあるのです。

●徹底的なこだわりと熱意。

これが結構面白かったのですが、今では国民的な人気者となっているソフトバンクのCMに登場するお父さん犬。この誕生秘話が面白かったです。これもソフトバンク特に孫さんの特徴かもしれないですが、徹底的に拘る。例えば、総務省が携帯電波をドコモやauに優遇している事に対して、新聞の一面広告を出した。それも本当に印刷のギリギリまで粘る。さらに凄いのが、ボーダフォンを買収した際に、意思決定を円滑にするため、本社とボーダフォンの入っているビルを机はそのままに人材だけ入れ替えたという話。これは凄いです。

●ソフトバンク=孫正義。

ソフトバンクアカデミー。と言えば、孫さんの後継者を決める勉強会ですが、ボクはこの本を読んで「ソフトバンク=孫正義」という事を強く感じました。1兆円や2兆円の決断を決める、あれだけ大胆な行動と熱のある交渉力を持った後継者を見つける事は大変だなと。それがソフトバンクのアキレス腱なのかもしれません。孫さんしかいないだろうっ!たぶん、この本を読んでいると、自分の悩みがもの凄ーーーくちっぽけに思えて来ます。がんばれ日本のビジネスマンというね、、。
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