まずは、この評価を見て欲しいです。これは本書の原書の米Amazonにおけるレビューです。星5つと星1つと評価は真っ二つです。

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本書は、ジョブズの伝記がスティーブジョブズが生まれてから死ぬまでの内容であるとするなら、ジョブズ亡き後のアップルを綴ったという事になります。本書の帯にティム・クックが名指しで批判した的な事が書かれてますが、それが本当であるとするなら、既にアップルは輝きを失ったという事になります。昔のアップルであれば、それを無視して、突っ走っていたでしょう。ジョブズだったら「クソ野郎」くらい言ってたのかもしれないけど、、。本書は試みとして面白いですし、丁寧に調査してある。200人以上の関係者を通して書かれている点では凄いですでも、本書の問題点はアップルが既に輝きを失っているという事です。例えば、Amazonのジェフ・ベゾスを取り扱った本。彼は輝いてますし、毎年のように新たらしいビジネスや製品を生み出している。それはそれだけで面白いのです。

例えば、本書の構成の殆どが「サムスンとの特許裁判」と下請け製造「フォックスコン」での劣悪な労働環境とタックスヘイブンにおける税金逃れに占められている。アップルの本でありながら殆どアップルの製品について触れないという点は凄いです。勿論、触れる事もできますが、今のアップルにあるのは豊富な現金を株主に還元する事と、iPhoneやiPadのマイナーチェンジを繰り返す事だけ。ジョブズ時代は、こんな未来がある。こんな素晴らしい計画があるんだ。といった夢に溢れていた。それこそ、iPodやiPhoneね。ただ、本書から感じるアップルはいかに今の地位を維持なるのか?それは、ジョナサン・アイブを高額な報酬で留まらせるかという事にも繋がる。ティム・クックは経営者としては優れていてもビジョナリーとして未来を見通す事はできない。はっきり言って、本書は完成度は高いですが、対象であるアップルが輝きを失っているという点で面白くないです。

2100円出すならもっと良い本がいっぱいあります。

それは文章が酷いとか、構成が悪いとかではなく、既にアップルが当時の輝きを失っているという事です。勿論、アップルという会社は今後も存続するでしょう。しかし、それは一部のマイナーやプロ向けの限られた市場でであって、マジョリティーではなくマイノリティー向けに対して。それは別に悪い事ではなくて、それはそれで輝きを誇る事もできると思います。何兆円という現金があるので、別にサムスンに噛み付く必要もない。独自路線で行けばいい。

もしお金に非常に余裕があって、500ページ読む時間があれば読んでみると良いと思います。
最後に一つ言うと、世界的にはアップルのiPhoneよりもサムスンのギャラクシーの方が売れている事が驚きでしたね。

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