日本に住んでいると、新聞の危機という言葉を殆ど聞く機会はない。毎朝新聞がポストに投函され、月々3800円の購読料をきっちり払っている。新聞社に就職と聞けば大抵の人がエリートだと思うはずだ。しかし事情をアメリカの新聞業界に向けると、視線は暗く俯き気味だ。2008年全米2位の売り上げを誇る「トリビューン」社が破産した。その負債総額は1兆3000億円。日本で言う朝日新聞が潰れたのだから、その衝撃は大きい。日本の読売や朝日とは違い、全米で発行される新聞の数は全部で1487紙にのぼる。


ニューヨークタイムズを始め世界を代表する新聞社の経営が傾く背景には、そのお国事情が反映されているようだ。日本では月々3800〜4000円を払って契約するのが普通だが、アメリカでは1ヶ月の購読料が1000円弱という新聞も多い。ではどうやって収益をあげているのか?というと、それは広告収入によるものだ。これは日本のように一面広告ではなく、クラシファイド広告。つまり、小額の案内広告が大きな割合を占めている。そこが、ネットの普及。例えば、Googleのアドワーズなどの登場によって、苦戦を強いられている。それに拍車をかけたのがリーマンショックに代表される景気の低迷だ。

広告が減り、購読者も減った新聞は相次いで倒産の憂き目にあっている。
これは景気が回復すれば増えるといった楽観的な問題ではない。もう戻らないと考えた方が賢明だ。

アメリカの新聞各社は今、電子版の普及を薦めているが、日本人がそうであるように、GoogleニュースやYahooニュースがその地位を奪っている。「そんな事をしたら適切な報道がされないじゃないか!」という批判もあるが、これは面白い話が書いてある。

日本のYahooニュースに乗ったコソボの独立問題だ。

世界的にもビックニュースでYaooニュースに取り上げられたのにも関わらず、殆どクリックされない。つまり、コソボの独立は無かった事になっている。1日に2000万人が訪れ1億PVを越える巨大サイトでだ。つまり、多くの人は海外のニュース分析や鋭い考察には興味が無いという事だ。

良いニュースを配信したから読まれるというのは書き手の驕りだろう。

フジテレビのようなメディア・コングマリッド。新聞広告の衰退。アメリカで起こった事が2年後に同じ事が起こると言われているが、今、メディアには厳しい時代が待っている。護送船団方式で守られるから健全という事ではない。楽天に買収されていれば良かった、、そう遠くない未来にそのような事が起こるのかもしれない。実際、チャンネルが無くなる?といった本もある。ただ、変わらない事は一つ。メディアや視聴環境が変わっても、良質なコンテンツを消費したいという意欲は変わらない。結局、今フジテレビの視聴率が低いのはネットでもスマホのせいでもなく、ただ単に番組がつまらないという話なだけだ。半沢直樹が証明してくれたじゃないか。

あるある大辞典で明らかになった下請けいじめ。そして、新聞の押し紙問題。アメリカの事情とは少し違う。日本はまだ楽観的な部分を持っていると思う。今が最後のチャンスなのかもしれない、、。
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