はてブで、ドラえもんに関する「のび太がドラえもんをつくれるほどの博士になれた理由」という記事が話題になっていた。簡単に要約すれば、ドラえもんがのび太に与えた影響について考察する記事だ。ブクコメがかなり荒れているが、この記事のタイトルにある「のび太がドラえもんをつくれるほどの博士になれた理由」は、本編や漫画で登場する話ではなく、誰かが創作したものだ。実は、ドラえもんには都市伝説的に2つの話が広まっている。
ドラことば心に響くドラえもん名言集

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●ドラえもんの2大エンディング

本家のドラえもんには連載初期に一度、最終回が書かれている。それは、未来の時間旅行が過去に悪影響を与えるという理由で、未来で時間旅行が禁止されるというストーリーだ。(※これは、藤子・F・不二雄大全集に載っている)その後、連載が再開されて有名な「帰ってきたドラえもん」になるわけだ。では、上の記事で紹介されているストーリーは何なのか?というと、ドラえもん関係者ではなく、一般のファンが創作したもの。世間的には、2つのストーリーがある。

1つ目が、

・のび太は障害者。ずっと寝たきりでドラえもんが活躍する夢を見ていた。

というもの。

2つ目が上の記事でも参照されている。

ドラえもんが故障して、修理すれば記憶が無くってしまうかもしれない。しかし、今ののび太には直す技術も知識もない。そこで、のび太は猛勉強し、博士となってドラえもんを再生させるという感動的な話。

こちらに、YouTubeの動画があるので、そちらを参照して頂きたいと思います。



●のび太の未来にも複数のパターンがある。

実は、のび太の将来に関しても複数のパターン用意されている。1つ目が原作1巻「未来の国からはるばると」に収録されている物語。これは、のび太がジャイアンの妹であジャイ子と結婚して、会社を起業するが、火事によって会社が倒産。末代までその影響は続き、それを不満に思った未来の子孫であるセワシがドラえもんを送り込むという話です。そして、世間一般的に知られているのが、しずかちゃんと結婚するというハッピーエンド。原作では、のび太はサラリーマンとして働いているわけですが、映画「ミニドラSOS」では、のび太は環境保護局の自然調査員に就職しているという設定になっています。

●ドラえもんがのび太を成長させたのではない。

これは、のび太の結婚前夜という映画のCMに使われていたセリフですが、しずかちゃんと結婚する前夜。ドラえもんが居なくなった世界で、本当に大人になっているのか実感の湧かないのび太の心情をよく表しています。
1人トイレに行けるようになった。
満員電車に乗れるようになった。
僕は変わったのかな?
ねぇ、ドラえもん?僕は明日、結婚するよ。
原作にもアニメにも描かれていませんが、のび太とドラえもんが一緒に暮らしたのは、小学校から中学校に上がるまでのたった2年間だったのではないか?と考察してしまいます。よく、ドラえもんがのび太を変えたなんて言われます。でも実は、のび太が変わったのはドラえもんのせいではなく、自分自身の成長なのではないでしょうか?高校受験に合格したのも、大学に合格したのも、自分の力。確かに、ドラえもんは秘密道具の力によって、原作初期にあった「いじめられっ子」というレッテルを払拭したのかもしれない。でもよく考えて欲しい。ドラえもんの道具によってのび太が成長したという人は、実は裏返しでのび太は自分の力で何も成長していない、という事ではないでしょうか。

それは、ドラえもんであり作者であるF先生が危惧したことなのしもしれません。

しずかちゃんと結婚後の、のび太も尊敬する大人ではなく酒に酔ってしずかちゃんを困らせたり、のび太の息子にとって必ずしも尊敬できる人間とは言えない。でも、しずかちゃんを守りたい、子どもを大事にしたいという思いだけは、人一倍あるんだと思います。しずかちゃんのお父さんに言われた、

「やれるとも。
 のび太くんを信じなさい。
 のび太くんを選んだきみの判断は正しかったと思うよ。
 あの青年は人のしあわせを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ。
 それがいちばん人間にとってだいじなことなんだからね。
 彼なら、まちがいなくきみをしあわせにしてくれるとぼくは信じているよ」

という言葉なども、のび太に影響しているのかもしれません。

●ドラえもんはのび太にとってよき友達であった。

正直に言えば、別にドラえもんは未来の道具が無くてもよかったと思います。のび太にとって一番必要だったのは、自分の事を信頼してくれる友達だったのではないでしょうか?よく、「帰ってきたドラえもん」の中で、いじめっ子であるジャイアンを倒し、嬉しそうに「僕勝ったよ。これでドラえもんが安心して帰れるね。」という場面。あれは、ドラえもんの道具ではなく、友達であるドラえもんの前で弱い自分を見せたくない。ドラえもんに安心して帰って欲しいという、のび太自身の成長だと思います。結局的に、ドラえもんはのび太にとって一番信頼できる存在ではありましたが、「しずかちゃん、スネ夫、ジャイアン」に続く4番目の友達だったんだと思います。

●ドラえもんはの言葉とギャグ漫画。
☆ 心に響くドラえもんの言葉10選
1.「意地悪されるたびに 親切にしてやったら どうだろう」
2.「他人にできて、君だけに できないなんてこと あるもんか」
3.「いっぺんでいいから 本気で悩んでみろ」
4.「毎日の 小さな積み重ねが 歴史を作っていくんだよ」
5.「人にばかり頼っていては いつまでたっても 一人前になれないぞ」
6.「どっちも自分が正しいと思っているよ 戦争なんてそんなものだよ」
7.「ほんとのファンなら 落ち目のときこそ応援しなくちゃ」
8.「過ぎ去った時間は もう二度と帰ってはこないんだ」
9.「悩んでいるなら 一つでもやりなよ」
10.「何にもしないで いきなり偉くなれると思うのかい」

(抜粋 ドラことば 心に響くドラえもん名言集)
実は、ドラえもんはこういう素適な言葉を残す一方で、ネズミが出て地球を破壊しようとしたり、ジャイアンとスネ夫がいる基地にミサイルをぶち込んでいたりするんですよね。そういう一面でも、こういう一面でも素適な漫画だと思います。実は、原作よりも劇場版の方が成長という意味で、人を信じる心であったり、助け合う心、勇気が描かれていたりします。
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