日本の選択 あなたはどちらを選びますか?    先送りできない日本2 (角川oneテーマ21)
池上 彰
角川書店(角川グループパブリッシング)
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できれば、選挙前に読んでおくと良かった。出版が12月10日という事で、かなり選挙間際に出された本です。たぶん池上さんやスタッフもこれだけ早く総選挙があるとは思っていなかったのでしょう。本書は本のタイトルにもあるように、日本の選択。衆議院の総選挙に対して池上さんが、消費税増税や日本の経済について書いた本です。

僕は、周りの同年代と比較すれば政治意識は高い方だと思います。今回の選挙にも勿論、行って投票しました。「どこの党に入れたかは秘密です。」しかし、政治の知識で他人を動かすほど政治力があるとは思いません。今回の選挙も最後まで悩みに悩みました。マニフェストを読んでも、自民党の「国土強靭化計画」が我々の生活にどう影響するのか?は分かりません。池上さんと言えば、やはり「池上解説」と形容されるような、素人にも分かり易い解説です。それは政治に関わらず、経済、国防まで幅広いです。まえがきで池上さんは「この本を読めば、明日から何をすればいいか、すぐにわかるというものではありません。しかし、どうすればいいのか、自分の頭で考え始めるきっかけになるはずです」と書いている。本書で扱われている題材は以下のようになります。

第一章 消費税の増税に賛成?反対?
第二章 これからの社会保障は高齢者重視?次世代重視?
第三章 これからも"安くていいもの"をつくり続けますか?
第四章 領土問題は強硬に?穏便に?
第五章 日本維新の会に投票しますか?しませんか?
第六章 大学の秋入学に賛成?反対?
第七章 教育委員会制度は存続?廃止?
第八章 原発ゼロに賛成?反対?
第九章 どうする、選挙制度改革。一票の格差を許せますか?
第一〇章 がれきの広域処理は受け入れるべき?断るべき?

それぞれ政治や経済など、今、知っておいて損はない事が書かれています。とくに、消費税増税は国民の生活に直結する事です。原発ゼロに関しても電力の安定供給や電気料金値上げは生活に影響を与えます。しかし、というか…池上さんの最近の著書には共通していすが、難しい事を分かり易く解説するのではなく、簡単な事を素人に説明する。本当に初歩の初歩の事しか書かれていません。ビジネス的には素人の方が圧倒的に多いのでそれも理解できますが、本を買う時点でリテラシーは一般の人よりも高いと思います。消費税増税に関しても、年間で負担が17万円増えるとか、社会保障費は年間で数十兆円規模。年金を今後維持するためには、消費税を40%近くに上げなければならない。といった事は、新聞を読んでいれば知っています。「維新の会」に関しても概要を説明するのではなく、衆議院選後の国会に対する影響力という点て深堀して欲しかった。しかし、外交に関しては、さすが池上彰だと思いました。「尖閣諸島」が領土問題になっている理由を、過去の歴史から紐解く。「北方領土問題」に関しても、ロシアの思惑と日本の関係について、素人にも分かり易く解説してある。

北方領土問題は解決する時かあった!など、なるほど。と、引き込まれる。
中国が領土を主張する背景には強かな戦略が隠されていた。

選挙前の本なので、「維新の会」の情報について陳腐化している雰囲気があります。書店に平積みされている本は今後、どうするのか?その辺が気になります。とりあえず、政治はチンプンカンプンという人にとってはお勧めできる本だと思います。
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