テルマエ・ロマエ 通常盤 [DVD]
東宝 (2012-11-23)
売り上げランキング: 89

お風呂が題材なので、割と哲学的な映画かと思っていましたが、良い意味で娯楽映画です。原作はヤマザキマリさんの同名の漫画「テルマエ・ロマエ」。原作は読んでいませんが、漫画と映画では異なる部分があるそうです。阿部寛、上戸彩に漫画原作。普通なら、「駄作」というパターンがお決まりですが、この作品に限っては違う。イタリア・チネチッタでのオープンセットで1000人のエキストラによる2週間に及ぶ撮影、ローマの町並みや風景描写などの映像がすばらしい。ある意味で、この作品はコメディーでもあり、人情ものだったりします。

古代ローマでは「テルマエ」(公衆浴場)が大人気であった。浴場技師ルシウス(阿部寛)は、自分のデザインが通らない事を不服に思っていた。そんな中、テルマエに入っていたルシウスは風呂に開いた穴から現代にタイムスリップ。そこには古代ローマには無い、富士山の絵やケロリンの桶、フルーツ牛乳があった。それに感銘を受けたルシウスは、古代ローマでもそれを再現した。新しいテルマエは大ヒット。タイムスリップ先で出会った漫画家志望の山越真実(上戸彩)との運命とは?…。

基本的に、この作品は原作である「テルマエ・ロマエ」の発想。古代ローマ人が現代の日本にタイムスリップしてお風呂を学ぶという点で、面白さの半分が決まったと思う。割と硬派なイメージのある、阿部寛さんが日本人役ではなくラテン語を話すローマ人というキャスティングは面白い。「阿部さんだよ、阿部さんが居たんだよ!日本人で最もローマ人っぽい俳優。」基本的に古代ローマ人のキャストは、「北村一輝さん」「市村正親さん」だったり顔の濃い俳優が起用されている。「誰が一番顔が濃いのか対決!が開催されたとか…。」

前半はコメディー、後半は人情ものになっている。前半ではとにかく日本のお風呂事情に関心する阿部さんの表情、笑いが随所に盛り込まれている。オシュレットに感激し「これでお尻を洗うのか!」のシーンはお腹を抱えて笑った。ローマの未来を救う。それが=お風呂を作る事だというのだから、このご時勢に、このほのぼの感はいい。

ただ、原作に登場しない山越真実(上戸彩)や後半のオリジナルストーリーが観た人の中には賛否両論があるのは確か。本作は原作の映画化というよりも、原作を土台にしたオリジナルストーリー。フジテレビ制作という事で最後は上戸さんと阿部さんのラブストーリーが展開されるのかな?と思いましたが、最後の最後までキャラクターかブレなかったのは良かった。

この作品の魅力はやはり、誰もが楽しめる娯楽作品に仕上がったという事です。最初はローマ人が日本にタイムスリップしてそこでのドタバタ劇を描いたコメディーなのかと思ってましたが、お風呂とローマ帝国の運命を描いた壮大な物語りになっている。この作品は、「大きいようで小さい」だとも思います。基本的な内容は、銭湯や露天風呂といった我々の生活にあるもの。それを何億円とか何十億円といった制作費をつぎ込んで製作された作品です。途中で入るクラシックな音楽とか、大人が本気でお風呂を題材にしたら、こんなにすごい作品が作れるんだぞ!という証明をしてくれる。

それが、すごい!

女性ファンにとっては、阿部寛さんの裸体が見られる、という点で魅力的かもしれない。そもそも本編の3分の1が男の裸という点も忘れてはなりません。作品には様々なキャラクターが登場するが、竹内力さんは、とりあえず平たい顔という扱いらしい。(笑)エンドロールで上戸彩さんの入浴シーンが見られます。一つ残念なのは、上戸さんが結婚してしまったこと。これさえなければ、もっと高評価だったのかもしれないです。

とりあえず重い題材は苦手。とにかく娯楽作品が観たい、という方にはお勧めです。
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